【保存版】アトピーが良くなるお風呂・悪化するお風呂|湯治と自宅でできる入浴療法

1|なぜ温泉でアトピーが良くなり、自宅の風呂では悪化するのか?

「海外や海、温泉に行くと肌がすべすべになるのに、家のお風呂に入ると乾燥して悪化する…」 この“おかしな体験”をしたことがある人は、少なくないはずです。 私自身、脱ステロイドと脱保湿を実践していた最中 家の風呂に入ると強く肌に染みたり、風呂上がり後の 乾燥とほてりで痒みに襲われたりと、入浴が 恐怖になる時期がありました。 けれど、地方の温泉にいくと風呂上がりでもしっとりと 翌日、肌の状態が明らかに良いのです。 これは私だけの経験ではありません。 SNSや体験談、口コミを見ても、以下のような声がたくさん見つかります。

📣 実際の声|温泉と海水でアトピーが改善した例

関東住みです 息子がアトピーですが、 和歌山の温泉付別荘に4泊5日で滞在 海水浴→温泉→海水浴→温泉… の繰り返しでツルツルお肌に ▶ 投稿をThreadsで読む(@moshitsukoi)

では、なぜ温泉では肌が癒え、自宅の風呂ではダメージが残るのか? その理由は、主に以下の3つに集約されます。
  • ① 塩素の有無(消毒成分の影響)
  • ② 湯の成分(ミネラル・油分など)
  • ③ 湯治という環境要因(休養・脱ストレス)
このうち、塩素皮膚常在菌のバランスについては、後の章で詳しく科学的にも解説しますが、 まずは「湯治」という習慣が、なぜアトピーと相性が良いのかをお伝えしたいと思います。

湯治とは?

湯治(とうじ)とは、温泉地に1週間〜数ヶ月ほど滞在し、温泉の成分と環境によって身体を癒す日本の伝統的な療養法です。 江戸時代には、農閑期になると多くの人々が全国の湯治場へ向かい、持病や皮膚病を癒す時間を過ごしていました。

湯治がアトピーに良い理由

  • 角層を傷めずに洗える優しい泉質(硫黄泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉など)
  • 塩素を含まない湧き水による洗浄効果
  • 体温を上げて血行と代謝を促進
  • ストレスの軽減、交感神経の鎮静化
つまり、湯治とは「肌そのものを回復させる」環境に、毎日少しずつ身を置くということ。 ステロイドや軟膏で“抑える”のではなく、肌の自然治癒力を“引き出す”方法なのです。

入れない人の不安と、自宅でできる代替策

とはいえ、多くの人にとって、長期で温泉に通うことは現実的ではありません。 「温泉に入りたいけど、今の肌の状態では怖くて入れない」 「仕事や育児で湯治なんて無理」 そう感じる方に向けて、次章からは“家でできる湯治的入浴法”を具体的に紹介していきます。 温泉に行けなくても、正しい知識と工夫があれば、 家庭の風呂がアトピーの回復の場になるのです。

第2章:湯治におすすめの温泉地【豊富温泉】

中でもアトピー患者の間で「聖地」とも呼ばれているのが、 北海道にある豊富温泉(とよとみおんせん) 豊富温泉の特徴は以下の通りです。
  • 全国でも珍しい「石油系」の泉質で、油分が肌を保護
  • 塩分と炭酸水素塩がバランス良く含まれ、保湿と抗炎症に効果
  • 湯あたりしにくく、長時間入浴しても負担が少ない
実際、アトピー重症の人々が、豊富温泉で長期湯治を行った結果、皮膚の回復が促進されたという例が多数あります。

🧵 体験者の声

アトピーに悩んでる人は今すぐ稚内あたりに移住するべき。稚内から車で45分のところにある「豊富温泉」は、、、。

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🔬 参考論文と根拠・URL一覧


① Chlorine-induced skin injury in children

著者: Glatstein M, et al.
掲載誌: Pediatrics, 2013
DOI: 10.1542/peds.2012-2074
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23530190/

📌 要旨:
塩素が含まれる水道水でのプール・入浴により、子どもの皮膚に乾燥や刺激性皮膚炎が生じうることを報告。バリア機能の未熟な肌における炎症リスクが高まる。


② Functions of the skin microbiota in health and disease

著者: Sanford JA, Gallo RL
掲載誌: Seminars in Immunology, 2013
DOI: 10.1016/j.smim.2012.09.006
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23067953/

📌 要旨:
皮膚の常在菌は免疫バランスと炎症制御に重要な役割を担っており、善玉菌と悪玉菌のバランスの乱れはアトピー性皮膚炎などの疾患を悪化させる可能性がある。


③ The skin microbiome in atopic dermatitis

著者: Huang YJ, et al.
掲載誌: Current Allergy and Asthma Reports, 2013
DOI: 10.1007/s11882-013-0350-6
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23381791/

📌 要旨:
アトピー性皮膚炎の患者では皮膚マイクロバイオーム(皮膚常在菌叢)の多様性が低く、特に炎症期には黄色ブドウ球菌の優勢が顕著。これが炎症の維持と悪化に関係している。


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